易経
占いというと神秘性、宗教性が色濃くでてしまうこのは否めない。もともとわからないことを表そうというのであるから、どうしてもそこには神の関与が有るのであろうと思わざる得ないのも事実として認めよう。かと言って、人が関係して行うことである以上。そこには、人の意志も関わってくる。
易経はそういった意味では読む人によってはそれぞれに答えが違う時がある。
しかし、よく考えてみましょう。
宇宙の理(ことわり)は何千年、何万年過ぎようと変わらない、人類が誕生する前から宇宙はあったし、地球も存在している。空に広がる星の運行を観てその法則性を観てきた私達の先祖が見つめて、発見してきたものを集大成として表したのが、易であり、易経と言える。
そういった意味では、神と人があわさって作り出したと言える。
ここでは、あえて神と呼ぶ
人類歴史の中で、神を信じない時代は、ここ最近であると言える。どんな時代も神を信じ。神様に答えを求めて様々な宗教が生まれた、宗教はもとの教えとして、人が悪に走らないように誕生したと思われがちでは有るが、創造者としての神がいてこそ秩序が生まれ、法則性が生まれ、自律性があると言える。
人は過ちを犯しやすいが、どんなに罪を犯そうと、太陽は昇るし、月は、夜を照らし、天体は、20年周期、60年周期、180年周期、580年周期で回り、1年、365日と4分の1で周り、人々に季節をもたらす事を見て科学者たちが見つけ出すのはどんな偉大なことであっても、この自然の法則の中の1部を見つけ出し人々の暮らしが良くなってきました。
そう思うと、明らかに世界は法則性の中で運行されている事を見ても、それを編み出した存在しているとしか思えない、その姿を倫理的に探究してきたのが宗教であり、理論的に探究したのが科学であると言える。
結局、私達の周りの状況を探ってきたのが科学であり、私達の内面に掘り下げて見つめてきたのが、宗教や哲学と言える。
故に、私達の周囲に散りばめられた法則性や秩序、一貫性や自律性をまとめて言えば、神が存在し、その神から意見を聞き勧めてきたのが易経と言える。
そうであるため、どうしても、神秘性を見つめてしまう。
宇宙や天体は法則性に則って運行されている事実を見ても、その1部分を掘り下げて調べ、編み出したのが易経である以上、科学でも証明できる法則性を内在していますが、そのようなことを今は、論争しない。
ここでは、神が存在し、その一部を易経という科学で表しているので、そのことを説明してゆくので、気分が良くなければ、この後は離脱するのがいいと言える。
歴史的重要性
さて、古来より、重要な事柄を決定するのに、神意(しんい)を尋ねることは普通に行われてきた。こういったことは古代民族に共通することでも有る。日本においても、古代生活様式は、シャーマンや巫女、ユタ、がその神意を聞く役割を担っていた、今のように、科学的見解を見つけ出すことのできなかった、古代民族においては、神意を聞き、神意ん従うことを持つ霊媒師が絶大な権力を持っていた。
また、周易を残した周の王の日常も、亀卜(きぼく)をおこない勧めてきた。
これは、亀の甲羅に神が宿るとしておこなった神事でした。原始宗教といえるシャーマン、巫女の存在は、人々をまとめていくのに必要であったのでしょう。卑弥呼(ひみこ)はその絶対性を自らの能力で発揮し、大和の国をまとめていっているし、神政国家としての位置は、遠く中国にまで聞き及び書物として残っている。
六四卦、乾為天
太極としての初期においての気の塊が二気としての陰陽にわかれ、八卦が生み出されてきましたが、この八卦だけでは、天宙の物事を表すにはあまりにも単純であるため、この八卦を重ねることで卦(け)を編み出しました。これらの八卦の自乗こそが現代残っている六四の組み合わせからなる易卦となり、このような八卦の事情からできる六四卦は、宇宙の変貌を卦と言うかたちで表す最小表現となりました。
さて、このような六四卦ですが、春秋戦国時代より、秦漢時代庭たる期間に様々な人の手が加えられるのですが、時代を重ねることによりより精度の良い易卦として定着するようになります。それは、人々が経験し、体験したエキスが集められ、この六四卦に浸透していきました。そういった意味で、良く練られた文化として残ってきたと言えます。
乾為天(けいいてん)のイメージ
乾。元亨利貞
「乾」の時、大いに通じる。貞正であれば良い
(キーワード) 創造性、陽性の陽 大いに望みが叶う
乾は、陽中の陽として、明るく、健康なイメージを与えているように、剛健、充実、能動的存在です。6爻すべてが、陽爻(⚊」であるため、この卦は、まじりがないことを意味し、純粋の象徴とも言える。成熟した季節や、年代を表し、盛運(せいうん)の時期であるためそれに伴う責任もある年代と言える。また、「乾」 は春の芽生え。
自ら望んで目的を持つなら、進むのがいいでしょう。良き種をまき育てることにまい進できます。男性原理(陽性の陽)として正しい心で、積極的に取り組めば物事はよくなる。
乾為天(けいいてん)の六爻
乾為天(けいいてん)の六爻(ろっこう)下から順番に、初爻、二爻。三爻、四爻、五爻、六爻の並びが、初陽、二陽、三陽、四陽、五陽、上陽と並んだ状態を乾為天(けいいてん)といいます。
六爻の位置は社会的位置を表しています。 初爻は庶民、二爻は士、三爻は大夫(たいふ)、四爻は公卿(こうけい)五爻は、君主、上爻は隠居した君主、あるいは知識人となります。
上陽 上昇しきった昇竜。後は衰えるが、いかに、徳をつみ、善を行い、若き陽龍を活かすかにより、悔いが残る。
五陽 陽龍 昇竜となり、天に到達し、乾の極地にいたり、徳人となり得る。なお、優れた人に指導を仰ぐ謙虚は、徳を増やす。
四陽 龍が飛び立つのに良い時期、淵より登る陽龍は輝きを増すが、淵の茂みより日が沈めば、力は衰える。進退を慎めば、咎められることはない。
三陽 調子に乗って動き出すが、周囲が許していることを忘れている。危うい、終日怠らず努力し。、休む前に一日を思い返せば慎みが湧き、危ういことから逃れることができる。
二陽 陽龍が、首を挙げ動き出しが、激しく動くときではなく。良き指導者に使えるがよく、徳を蓄える時期
初陽 地に潜む龍は未だ、下にいて、ひたすらエネルギーを蓄えている状態、力をみなぎらせる陽龍が静かに横たわる。
64卦
周易 上経 30卦
NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
1 | 乾為天(けんいてん) | ☰ 乾 | ☰ 乾 |
2 | 坤為地(こんいち) | ☷ 坤 | ☷ 坤 |
3 | 水雷屯(すいらいちゅん) | ☵ 坎 | ☳ 震 |
4 | 山水蒙(さんすいもう) | ☶ 艮 | ☵ 坎 |
5 | 水天需(すいてんじゅ) | ☵ 坎 | ☰ 乾 |
6 | 天水訟(てんすいしょう) | ☰ 乾 | ☵ 坎 |
7 | 地水師(ちすいし) | ☷ 坤 | ☵ 坎 |
8 | 水地比(すいちひ) | ☵ 坎 | ☷ 坤 |
9 | 風天小畜(ふうてんしょうちく) | ☴ 巽 | ☰ 乾 |
10 | 天沢履(てんたくり) | ☰ 乾 | ☱ 兌 |
11 | 地天泰(ちてんたい) | ☷ 坤 | ☰ 乾 |
12 | 天地否(てんちひ) | ☰ 乾 | ☷ 坤 |
13 | 天火同人(てんかどうじん) | ☰ 乾 | ☲ 離 |
14 | 火天大有(かてんたいゆう) | ☲ 離 | ☰ 乾 |
15 | 地山謙(ちざんけん) | ☷ 坤 | ☶ 艮 |
16 | 雷地豫(らいちよ) | ☳ 震 | ☷ 坤 |
17 | 沢雷随(たくらいずい) | ☱ 兌 | ☳ 震 |
18 | 山風蠱(さんぷうこ) | ☶ 艮 | ☴ 巽 |
19 | 地沢臨(ちたくりん) | ☷ 坤 | ☱ 兌 |
20 | 風地観(ふうちかん) | ☴ 巽 | ☷ 坤 |
21 | 火雷噬嗑(からいぜいこう) | ☲ 離 | ☳ 震 |
22 | 山火賁(さんかひ) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
23 | 山地剥(さんちはく) | ☶ 艮 | ☷ 坤 |
24 | 地雷復(ちらいふく) | ☷ 坤 | ☳ 震 |
25 | 天雷无妄(てんらいむぼう) | ☰ 乾 | ☳ 震 |
26 | 山天大畜(さんてんたいちく) | ☶ 艮 | ☰ 乾 |
27 | 山雷頤(さんらいい) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
28 | 沢風大過(たくふうたいか) | ☱ 兌 | ☴ 巽 |
29 | 坎為水(かんいすい) | ☵ 坎 | ☵ 坎 |
30 | 離為火(りいか) | ☲ 離 | ☲ 離 |
周易 下経 34卦
NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
31 | 沢山咸(たくざんかん) | ☱ 兌 | ☶ 艮 |
32 | 雷風恒(らいふうこう) | ☳ 震 | ☴ 巽 |
33 | 天山遯(てんざんとん) | ☰ 乾 | ☶ 艮 |
34 | 雷天大壮(らいてんたいそう) | ☳ 震 | ☰ 乾 |
35 | 火地晋(かちしん) | ☲ 離 | ☷ 坤 |
36 | 地火明夷(ちかめいい) | ☷ 坤 | ☲ 離 |
37 | 風火家人(ふうかかじん) | ☴ 巽 | ☲ 離 |
38 | 火沢睽(かたくけい) | ☲ 離 | ☱ 兌 |
39 | 水山蹇(すいざんけん) | ☵ 坎 | ☶ 艮 |
40 | 雷水解(らいすいかい) | ☳ 震 | ☵ 坎 |
41 | 山沢損(さんたくそん) | ☶ 艮 | ☱ 兌 |
42 | 風雷益(ふうらいえき) | ☴ 巽 | ☳ 震 |
43 | 沢天夬(たくてんかい) | ☱ 兌 | ☰ 乾 |
44 | 天風姤(てんぷうこう) | ☰ 乾 | ☴ 巽 |
45 | 沢地萃(たくちすい) | ☱ 兌 | ☷ 坤 |
46 | 地風升(ちふうしょう) | ☷ 坤 | ☴ 巽 |
47 | 沢水困(たくすいこん) | ☱ 兌 | ☵ 坎 |
48 | 水風井(すいふうせい) | ☵ 坎 | ☴ 巽 |
49 | 沢火革(たくかかく) | ☱ 兌 | ☲ 離 |
50 | 火風鼎(はふうてい) | ☲ 離 | ☴ 巽 |
51 | 震為雷(しんいらい) | ☳ 震 | ☳ 震 |
52 | 艮為山(ごんいさん) | ☶ 艮 | ☶ 艮 |
53 | 風山漸(ふうさんぜん) | ☴ 巽 | ☶ 艮 |
54 | 雷沢帰妹(らいたくきまい) | ☳ 震 | ☱ 兌 |
55 | 雷火豊(らいかほう) | ☳ 震 | ☲ 離 |
56 | 火山旅(かざんりょ) | ☲ 離 | ☶ 艮 |
57 | 巽為風(そんいふう) | ☴ 巽 | ☴ 巽 |
58 | 兌為沢(だいたく) | ☱ 兌 | ☱ 兌 |
59 | 風水渙(ふうすいかん) | ☴ 巽 | ☵ 坎 |
60 | 水沢節(すいたくせつ) | ☵ 坎 | ☱ 兌 |
61 | 風沢中孚(ふうたくちゅうふ) | ☴ 巽 | ☱ 兌 |
62 | 雷山小過(らいざんしょうか) | ☳ 震 | ☶ 艮 |
63 | 水火既済(すいかきせい) | ☵ 坎 | ☲ 離 |
64 | 火水未済(かすいびせい) | ☲ 離 | ☵ 坎 |