六四卦

【易経】天山遯(てんざんとん)六四卦 易経 周易で観る八人家族の関係性

天山遯(てんざんとん)

六四卦の三十三番目に位置するのが、天山遯(てんざんとん)。艮卦☶(ごんけ)の上に乾卦☰(けんけ)が乗っかっている形になります。

上卦の乾卦☰(けんけ)です。乾卦は陽中の陽を表し、家族の中では父を表し、八卦においては、天を表します。

下卦は艮卦☶(ごんけ)です。艮卦は陰爻2段の上に陽爻が乗った形で、家族においては末っ子 三男をあらわします。八卦においては山を表しています。

下卦は艮卦☶(ごんけ)は山を表し、大地から大きなエネルギーをいただき、天に向かってそびえ立ちます。その山はなだらかな野菜井山もあり、また、険しい山脈にもなります、

上卦の乾卦☰(けんけ)は、天を表し、優しい清々しい天候のときもあら、または、荒々しい天候を呼び起こすときもあります。

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幼い三男坊は、末っ子で、親に甘えたい年頃であり、自分の思いを制御できる年頃ではありません。そ腕あるが故似、親の事情を考えることもなく突拍子もない行動をおこし、親を驚かせます。そんな時、父親はどういった行動を取るのでしょう、優しい言葉を投げかけたり、根気よく相手をしたり、あるいは一喝のもとに、抑え込むこともあるでしょう、

命の危険があったり、非常に危ない場合、親は自分の命をなげうって、子供の身をあんじて無償の愛を与え続けます。場合によっては、意見を聞かず、方向性をさだめることもあるでしょう

例えば、車の運転をしている父親が行く方向を定めた場合、同乗する家族は、車を運転する父親に従うしかありません、 運転するのが母親であれば、母親に従うしかありません。また、長男が運転するのであれば、同乗している母親も、父親も、長男に従うしかありません、

水先案内人によって、家族の行く方向が変わります。

道に迷ったり、災害、天災が起こる場合、そこに順応して行動を起こす必要があります。幸福を求めて進んでいても、後少しで、山の頂上というときであっても、撤退する勇気を持つことを、天山遯(てんざんとん) は示唆しています。

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遯(とん)とは、

遯(とん)とは、退避(たいひ)退却(たいきゃく)逃れ退くという意味があります。「退く事が吉」ということを意味しています。勇敢に進むのはいいのですが、退く時を逃せば、たとえ英雄君子であろうとその一戦で、愚行を背負い岐路を立たれ、怯(おび)えて逃げるしかなく。整然と逃げることができるかが問われます。

登山に出かけ、出発する時とても天候が良くても、準備が軽装で、頂上にもう少しであったとしても、進軍すれば、寒さと震えに耐えられなく程に天候が急変した時、あなたならどうしますか、目に見える頂上に向かって前進しますか、天候不順によって、命の危険にさらされている時、撤退する判断を曖昧にしてしまえば、取り返しの付かない事態を引き起こしてしまいます。

この天山遯(てんざんとん) は、「今は、前進するときではない」こういったときは、遯(しり)ぞけといういみをもつ遯(とん)です。

気分としては、「せっかくここまで来たのに」「これだけ努力して今更」それを無駄にしたくない。という気分に傾くのもわかりますが、逃げること、退くことげ前進するより難しく。戦(いくさ)のとんがりをまかされる武将ほど、信頼することがあるでしょうか。まさに、「撤退をよくできる人間が一流である」

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天山遯(てんざんとん) のイメージ

遯。亨。小利貞。
「遯」の時、通じる。小事なら貞正にして叶う

「遯」は退避、退却、逃げ遅れるです。
しんがりを務める武将は判断力とふっばりと責任を持つ。前進が困難な場合、退いて、立て直す勇気が必要である。せっかくここまで来たのにと言って壊れてしまう前に退却する決断が、一番難しく、責任が問われる。この卦は、引いて吉となります。

天山遯(てんざんとん)の六爻

天山遯(てんざんとん)の六爻は、下から順番に、初爻、二爻。三爻、四爻、五爻、六爻の並びが、初陰、二陰、三陽、四陽、五陽、上陽と並んだ状態を、天山遯(てんざんとん)といいます。

六爻の位置は社会的位置を表しています。 初爻は庶民、二爻は士、三爻は大夫(たいふ)、四爻は公卿(こうけい)五爻は、君主、上爻は隠居した君主、あるいは知識人となります。

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上陽 豚を肥(こえ)させる。何のわだかまりもなくゆうゆうとして、隠れるならば、万事順調に進む。

五陽 豚を立派に飾る。 肥(ゆたか)に遯(のが)れる。志(こころざし)を守り、貫き通せば、吉

四陽 豚を好む、豚を飼っている主人には容易いことでも、雇われている小作人には、できない。

三陽 豚(ぶた)を繋(つな)ぐ、自由を奪われた家畜であるように、苦悩の呪縛から逃れられず疲れ果てて、危うい。家臣、部下、妾をあつ悪小言であればよいが、物事が大きくなる大事においては、行ってはいけない。

二陰 黄牛(こゆぎゅう)の革で縛られたら、決して溶けることはない。志操’しそう)を固く守り、主上と結びついていれば、つながりを、割(さ)くことのできる者いない。

初陰 遯(の)がれることに遅れてしまった者が、みだりに進まず時を待つのがよい。じっとしていれば、災は来ない。

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64卦

周易 上経 30卦

NO六爻上卦下卦
1乾為天(けんいてん)☰ 乾 ☰ 乾
2坤為地(こんいち)☷ 坤☷ 坤
3水雷屯(すいらいちゅん)☵ 坎 ☳ 震
4山水蒙(さんすいもう)☶ 艮 ☵ 坎
5水天需(すいてんじゅ)☵ 坎 ☰ 乾
6天水訟(てんすいしょう)☰ 乾 ☵ 坎
7地水師(ちすいし)☷ 坤 ☵ 坎
8水地比(すいちひ)☵ 坎☷ 坤
9風天小畜(ふうてんしょうちく)☴ 巽☰ 乾
10天沢履(てんたくり)☰ 乾 ☱ 兌
11地天泰(ちてんたい)☷ 坤 ☰ 乾
12天地否(てんちひ)☰ 乾 ☷ 坤
13天火同人(てんかどうじん)☰ 乾 ☲ 離
14火天大有(かてんたいゆう)☲ 離 ☰ 乾
15地山謙(ちざんけん) ☷ 坤 ☶ 艮
16雷地豫(らいちよ)☳ 震 ☷ 坤
17沢雷随(たくらいずい)☱ 兌 ☳ 震
18山風蠱(さんぷうこ)☶ 艮 ☴ 巽
19地沢臨(ちたくりん)☷ 坤 ☱ 兌
20風地観(ふうちかん)☴ 巽 ☷ 坤
21火雷噬嗑(からいぜいこう)☲ 離 ☳ 震
22山火賁(さんかひ)☶ 艮 ☳ 震
23山地剥(さんちはく)☶ 艮 ☷ 坤
24地雷復(ちらいふく)☷ 坤 ☳ 震
25天雷无妄(てんらいむぼう)☰ 乾 ☳ 震
26山天大畜(さんてんたいちく)☶ 艮 ☰ 乾
27山雷頤(さんらいい)☶ 艮 ☳ 震
28沢風大過(たくふうたいか)☱ 兌☴ 巽
29坎為水(かんいすい)☵ 坎 ☵ 坎
30離為火(りいか)☲ 離 ☲ 離

周易 下経 34卦

NO六爻上卦下卦
31沢山咸(たくざんかん) ☱ 兌 ☶ 艮
32雷風恒(らいふうこう)☳ 震☴ 巽
33天山遯(てんざんとん) ☰ 乾☶ 艮
34雷天大壮(らいてんたいそう) ☳ 震 ☰ 乾
35火地晋(かちしん)☲ 離 ☷ 坤
36地火明夷(ちかめいい) ☷ 坤 ☲ 離
37風火家人(ふうかかじん)☴ 巽 ☲ 離
38火沢睽(かたくけい)☲ 離 ☱ 兌
39水山蹇(すいざんけん)☵ 坎 ☶ 艮
40雷水解(らいすいかい)☳ 震 ☵ 坎
41山沢損(さんたくそん)☶ 艮 ☱ 兌
42風雷益(ふうらいえき)☴ 巽 ☳ 震
43沢天夬(たくてんかい)☱ 兌 ☰ 乾
44天風姤(てんぷうこう)☰ 乾 ☴ 巽
45沢地萃(たくちすい)☱ 兌☷ 坤
46地風升(ちふうしょう) ☷ 坤☴ 巽
47沢水困(たくすいこん) ☱ 兌☵ 坎
48水風井(すいふうせい) ☵ 坎 ☴ 巽
49沢火革(たくかかく) ☱ 兌 ☲ 離
50火風鼎(はふうてい) ☲ 離 ☴ 巽
51震為雷(しんいらい) ☳ 震 ☳ 震
52艮為山(ごんいさん)☶ 艮 ☶ 艮
53風山漸(ふうさんぜん) ☴ 巽 ☶ 艮
54雷沢帰妹(らいたくきまい) ☳ 震 ☱ 兌
55雷火豊(らいかほう)☳ 震 ☲ 離
56火山旅(かざんりょ) ☲ 離 ☶ 艮
57巽為風(そんいふう)☴ 巽 ☴ 巽
58兌為沢(だいたく) ☱ 兌 ☱ 兌
59風水渙(ふうすいかん)☴ 巽 ☵ 坎
60水沢節(すいたくせつ) ☵ 坎 ☱ 兌
61風沢中孚(ふうたくちゅうふ)☴ 巽 ☱ 兌
62雷山小過(らいざんしょうか) ☳ 震 ☶ 艮
63水火既済(すいかきせい)☵ 坎 ☲ 離
64火水未済(かすいびせい)☲ 離 ☵ 坎
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