占術 義人伝

【風水】風水と幸運。伏義が手にしている曲尺。魯班尺

曲尺と伏羲の持つ定規。

魯班尺

魯班尺 (ろはんじゃく)というものがあります。 魯班尺は、は1尺2寸を八等分して1寸5分の目盛に(財、病、離、義、官、却、害、吉)とかかれている尺度計です。

魯班尺 は『淮南子』(えなんじ)において紹介されていて。中国春秋時代、魯の工匠。公輸班(盤)(こうしゅはん)によりつくられました。


公輸班は、機械を作るのに巧みで、アニメ、キングダムでもよく出てくる城攻めに用いるはしご、雲梯(うんてい)を考案したと言われています。
その公輸班(盤) が使っていた曲尺で、財から吉までの文字が書かれていて、その曲尺で計ることで、吉凶をあらわしました。

魯班尺には、(財、病、離、義、官、却、害、吉)と書かれ、それぞれに意味を持ち、八字は四柱八字、今でいう四柱推命の八字、(貧狼、破軍、武曲、巨門、文曲、廉貞、禄存)北斗七星と輔星が対応していたり、

「福徳」「絶命」「遊魂」「遊年」「天醫」「禍害」「絶躰」「生家」という、変番文字が書かれたりと、時代ごとに変化しているのを見ても、定まった形がないことが伺えます。

尺の長さにも吉凶が現れる。

魯班尺は吉寸( 財、義、官、吉) 凶寸 (病、離、却、害)になっています。
順番も。 (財、病、離、義、官、却、害、吉)となっていますが、 (却、病、離、官、義、財、吉、害)と変化してきていたりもしますし、8字ではなく10字で表現されたりもしています。

(財、失、巽、死、官、義、苦、旺、害、丁)など

伏羲と女媧の持つ長尺と羅針盤(コンパス)

古代中華において人類の創造主としてあらわれるのが、伏羲と女媧という兄妹で、のちに結婚し人類を産んでゆく存在であります。その伏羲と女媧が手にのがコンパスと長尺です。

この長尺と魯般尺(ろはんじゃく)についてはつながりがあるかはわかりませんが、中華において、物を測りものを造ることは神聖なものとして考えられています。

私たち人類は、自然にあるものをそのまま使うのではなく、加工し新しく作りだすことは、人に与えられた素晴らしい技術です。
物を測るということが発生し、応用したことにより、人類が発展することに大きく貢献してきています。黄河の洪水で甚大な被害を受けた帝堯(ぎょう)の時代に、治水事業工事をした夏朝を創建した禹王(う)の工事も膨大な測量をして洪水を収めました。そこには、伏羲、女媧からの先天八卦、陰陽五行を使っての測量があったのでしょう。

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家相秘禄

風水の宅経では、住居のに住む人の生年月日によって本命卦が決められ、東西南北の方位により、その家のもつ気の質があるように、窓の寸法、玄関の寸法を見る中で、その寸法により、吉凶を観てきたのが、魯班尺、唐尺 玉尺です。その曲尺で計りながら建築されるものの寸法が決められてきました。

魯班尺には、各寸に「財遂田増」「生灾口舌」「分定損妻」「離郷絶義」「招財進業」「旺財吉利」「生貴子吉」「進財生子」「横凶神」「長病師孤」「官司牽連」「瘟灾退財」「進寶吉利利」の文字が添えられました。

家相秘禄 において、「門口をひらく吉よき寸尺の次第」とあり、吉寸に合わせながら間取りを作り、魯班尺に従い門窓など明るには従うべしともあることを見ても魯班尺では借り、家を立てていたことがわかります。また、松浦東鶏の(匠家故実録)においても、上棟式に使う棟札について「上、下の星尺(魯班尺)に値でつくるべし」とあり、家の背骨と言える棟においては特に吉寸を重要視していたといえます。

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日本刀の吉寸

日本刀をつくるにおいて、刀剣の長さで吉凶を判断していました。これは魯班尺に書いているわけではないのですが、刀の長さに吉凶があり、刀見(かたなみ)として、刀と持ち主の相性を見ました。しかしなかなか胡散臭く思えてきてしまう。
といっても、人に運があり、生まれたとき、結婚するとき、亡くなるときに人の運、家系の運が関わることを観ても、魯班尺の表す寸法によって吉凶を見ることも何度かの検証を繰り返し導き出したものであるかもしれないと思います。

魯班尺で刀剣の吉凶を見る文献としてはいくつかあるが、刀剣図考に三編 上制剣の「厳島蔵正宗刀」があり、魯班尺により病の字を避けるべしと伝承されている。といっても、刀はある程度の寸法がありますが、極端に短くして吉寸似合わせることも、また、長くして吉寸似合わせることもできません。刀の寸法はだいたい、二尺三寸から二尺四寸(70~73㎝)すると刀は魯班尺の病のところに当たります。病より短いと財、長いと離になります。

刀剣において、身を守り、主君の名を守ることは、武士の本懐でもありますが、こと病に倒れたとあっつては、悔いるばかりであると考え、魯班尺の病にあたらないようにしました。
これは、私達がなにげにゲンを担ぐことに由来するのかもしれません。

魯班尺の使われ方

門には財、刀には義、神仏には官が良いとされ使われてきました。またそれ以外においては、吉が良いとされています。

財は「證文(しょうもん)、帳箱、掛物、棟木、大黒柱、竃(かまど)の釣木、等に用ひて幸福重りて吉なり」とあり

義は「金銀證文、宝物入、爐(いろり)并門、戸口、米、錢箱、花生、掛物、違棚(ちがいだな)の類に用ひて吉也」とあり、

病は「此寸都て病人集る事を主る」とあり、いまでいう病院に使われ お寺、神社においても使われた。なぜなら、「神社、仏塔。山伏修験者、医師、薬種店に用ひて繁昌利益有也」と病を使えば病の人が来るため商売繁盛となるとしました。と言っても、国の建物となる寺や、神社においては、官の文字が使われてきた。

中華五術 暮らしと運の研究所 リンク 中華の基本思想は陰陽五行です。私たち日本においても、文化人、知識人と言われた人々は、四書六経を学びました。東洋五術においても、儒教、道...
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